2011年の東北の大震災をきっかけに水俣病を描いた小説『苦海浄土』で世界的に評価をえている作家・石牟礼道子と、紬織の重要無形文化財保持者・志村ふくみは、現代日本への危機感を募らせ、次世代に残したい最後のメッセージを新作能「沖宮」に託しました。
発案から7年。石牟礼が逝去した2018年、本公演は志村家のプロデュース、石牟礼の後援者、チケット購入で応援する一般の賛同者の支援により実現しました。公演は日本中から注目をあび、東京・京都のチケットは即日で完売となりました。国立能楽堂で行われた東京公演には美智子上皇后のご来臨も賜り、新聞各紙で取り上げられました。
衣裳監修の志村ふくみは「吉岡徳仁 光庵」の写真集に寄稿し「この庵は色(しき)でもあり、空(くう)でもある」と称賛しています。国立新美術館・特別公開「吉岡徳仁 ガラスの茶室 - 光庵」関連企画として、吉岡が賛同人となった新作能「沖宮」の舞台映像の上映会を行います。
|