滋賀県生まれ。染織作家、随筆家。31歳のとき母の指導で植物染料と絹の紬糸による織物を始める。
「民衆の知恵の結晶である紬の着物の創作を通して、自然との共生という人間にとって根源的な価値観を思索し続ける芸術家。草木から染め出した色糸を語彙として、紬織に即興性を取り入れ無限に色を奏で響かせる独創的な美の世界を拓く。※」
また、染織世界を芸術体験を通して学ぶ場としてアルスシムラ設立。随筆の名手でもあり、大佛次郎賞、日本エッセイストクラブ賞を受賞している。重要無形文化財保持者(人間国宝)、2015年文化勲章受章。
フランス、ドイツをはじめ、近年では海外でも展覧会を開催している。染織、随筆ともに老若男女を問わず広く愛されている。
(※参考/第30回京都賞「思想・芸術部門」贈賞理由)
写真/高嶋克郎
1942年 文化学院卒業。
1957年 第4回日本伝統工芸展に初出品で入選。
1983年 『一色一生』で第10回(1983年度)大佛次郎賞を受賞。
1986年 紫綬褒章を受章。
1989年 「都機工房(つきこうぼう)」を長女・洋子とともに創設。
1990年 重要無形文化財「紬織」保持者(人間国宝)に認定。
1993年 文化功労者に選出。
1993年 『語りかける花』で日本エッセイスト・クラブ賞を受賞。
2006年 第14回井上靖文化賞を受賞。
2013年 芸術学院『アルスシムラ』を長女・洋子、孫・昌司とともに開校。
2014年 京都賞思想・芸術部門 美術分野を受賞。
2015年 文化勲章を受章。
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