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見てみたかった景色 中園孔二


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見てみたかった景色 中園孔二
2018年7月
定価 : 3,300 円 (本体 : 3,000 円)
ISBN 978-4-7630-1819-9 C0071
数量 


重版出来!(2024年6月)
6,500部突破!

深森や海、ダークウェブ−未踏の場所にダイブすることで到来したゴーストたち。
その「得体のしれない」生態を描いた“デジタルプリミテイブ”世代の鬼才。

長谷川祐子(東京藝術大学教授、東京都現代美術館参事)

東京藝術大学在学中から注目のアーティストであり、卒業時「アートアワードトーキョー丸の内2012」に選出、小山登美夫賞、オーディエンス賞をダブル受賞。将来を期待され、絵画のみならず音楽・映像にも興味を持ち、自由にその才能を広げていた矢先の2015年夏、高松の海で、事故により25歳という若さで亡くなる。しかし、高校卒業から数えると7年という短くも濃い制作人生で、思うままに全力を費やした、約500点の作品が遺された。本書は初めての画集として、「中園孔二の世界」への入り口とすべく204点に絞り込み纏めた。
独特な作風はとても印象的で、カバージャケットからも分かるように、同空間のなかで様々な要素が手前に奥に、レイヤーのように重なり、浮遊し、一つの世界を創り出す。そして唐突とも言えるような得体の知れないモチーフが次々と現れ、楽しそうに、同時に怪しく、見る者を不可解な物語に引き込んでいく。
「出来上がる表面はバラバラに見えますが、すべて自分の見てみたかった景色です」という中園の言葉にあるように、本書で掲載した204点においても、驚くほど違う姿の作品が無限に現れてくるような錯覚を覚える。
圧倒的な想像力とパワー、そしてそれを一つにする美しい色彩が、誰にも似ていない唯一の絵画世界を生み出した。
本書は、2018年7月14日〜9月30日まで、横須賀美術館にて開催される「中園孔二展 外縁―見て見たかった景色」に合わせ刊行。

<寄稿>
イメージは竜巻く。中園孔二という画家/水沢勉(神奈川県立近代美術館長)
桃と涎/桑原淳(シンガーソングライター)
中園くんのことを少し/O JUN(アーティスト)(『美術手帖』2015年11月号 美術出版社 掲載文章再録)

著/中園孔二
寄稿/水沢勉、桑原淳、O JUN

B5変型 並製本 192頁(図版約204点)

【展覧会情報】
「中園孔二展 外縁−見てみたかった景色」
日時:2018年7月14日(土)〜2018年9月30日(日)
会場:横須賀美術館 ≫

◆中園孔二(なかぞのこうじ)
1989年、神奈川生まれ。
2012年、東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻卒業。
2015年、7月他界、享年25歳。
同年「アートアワードトーキョー丸の内2012」に選出され、小山登美夫賞、オーディエンス賞受賞。
2013年に小山登美夫ギャラリー、2014年に8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Galleryにて個展を開催。
主なグループ展に2010年「Works in Weird Space」(GENBAGEN、神奈川)、「お守りしてやっかー中園孔二 平井友紀」(LOOP HOLE、東京)、「JUMBLE SYM」(ターナーギャラリー、東京)、2011年「老の右心房」(九段下アトリエ、東京)があり、2014年「絵画の在りか」(東京オペラシティアートギャラリー)にて初の美術館での展覧会に出展。作品は東京都現代美術館に所蔵。2016年には埼玉県立近代美術館で開催された「NEW VISION SAITAMA 5 迫り出す身体」に出展、2017年「Japanorama: A new vision on art since 1970」(ポンピドゥー・センター・メス、フランス)と、「7th Moscow International Biennale of Contemporary Art: Clouds⇆Forests」(New Tretyakov Gallery、モスクワ、ロシア)に出展。
2018年、横須賀美術館にて個展「中園孔二展 外縁―見てみたかった景色」を開催。